電力事業者向けプロジェクト紹介|顧客と同じ目線で、プロジェクト全体を前に進める

  • 2026.09.16
  • arima

前回からスタートした「プロジェクト紹介」シリーズ。第一弾では、通信キャリア向けプロジェクトを通して、アイエスエイプランがシステム開発だけでなく、クライアントの課題解決まで踏み込んで価値を提供していることをご紹介しました。

第二弾となる今回は、電力事業者向けプロジェクトをご紹介します。

普段はそれぞれのプロジェクトで業務に取り組んでいるため、「他のプロジェクトではどんな仕事をしているのか」を知る機会は意外と多くありません。

今回取り上げるのは、電力を家庭や事業者へ届けるための配電設備を設計・管理する基幹システムの刷新プロジェクトです。社会インフラを支える大規模プロジェクトの中で、アイエスエイプランがどのような役割を担い、どのようにクライアントとプロジェクトを進めているのかをご紹介します。

プロジェクトの始まり

今回のプロジェクトは、電力事業者が利用する配電設備管理システムの刷新プロジェクトです。

このシステムでは、電柱や電線などの配電設備に関する工事を、受付から完了まで一元管理しています。私たちが普段何気なく使っている電気も、このような仕組みによって支えられています。

配電設備工事は、次のような流れで進みます。

1.工事受付・計画:工事の依頼を受け、工事計画を立てる
2.設計:電柱や電線をどこに設置するかを設計する
3.施工指示:設計内容をもとに施工会社へ工事内容を指示する
4.工事計画:工事日程や担当会社などを計画する
5.工事(施工):配電設備の設置・更新工事を実施する
6.工事結果登録:工事内容をシステムへ登録し、設備情報を更新する

今回のプロジェクトでは、この一連の業務を支える基幹システムを刷新し、より効率的で運用しやすい仕組みへと作り替えていきました。

プロジェクトの背景

このプロジェクトは、アイエスエイプランが最初から担当していた案件ではありませんでした。

すでに顧客と複数のシステム開発会社でプロジェクトが進められていましたが、当初の計画どおりにシステム開発が進まず、スケジュールや進め方に課題が生じていました。

さらに、システム開発の途中で要件変更が繰り返され、プロジェクトはより複雑な状況になっていきます。複数の会社が同時に開発を進める大規模プロジェクトだからこそ、一つの変更が他の機能や後続工程へ影響することも少なくありませんでした。

そこでアイエスエイプランは、プロジェクト全体を現実的に進められる状態へ導き、プロジェクトを前に進める役割として途中から参画しました。

プロジェクトの業務内容

アイエスエイプランが担当したのは、システム開発だけではありません。

プロジェクト全体の状況を整理し、顧客と一緒に「どのように進めるのが最適か」を考えながらプロジェクトを推進する役割を担いました。

まず取り組んだのは、作業計画や課題の整理です。進捗状況を確認しながら、どの作業を優先するべきか、要件変更がどこまで影響するのかを整理し、実現可能な計画へ見直していきました。

また、要件変更に対しても、依頼された内容をそのまま開発するのではなく、

・どの機能へ影響するのか
・他の工程へ影響はあるのか
・今対応するべき内容なのか

という観点で整理し、顧客と対応方針を決めながら進めました。

画面に表示する項目の変更や処理の順番の変更など、一見すると小さな修正であっても、他の機能や後続工程に影響することがあります。そのため、変更内容を整理し、影響範囲を見極めたうえで優先順位を決めていくことが重要でした。

システム開発会社として要件を受け取るだけではなく、顧客と同じ目線でプロジェクト全体を見ながら意思決定を支援していくことが、このプロジェクトでの役割でした。

プロジェクトで難しいところ

このプロジェクトでは、多くの要件変更に加え、試験工程で発生する課題への対応も重要でした。

システム開発は、「要件定義 → 基本設計 → 詳細設計 → 製造 → 単体試験 → 結合試験 → 総合試験 → リリース」という流れで進みます。

試験工程では、単体試験と結合試験の両方で不具合が見つかります。しかし、見つかった順番に対応すれば良いわけではありません。

例えば、単体試験と結合試験で同時に不具合が見つかった場面では、アイエスエイプランは単体試験で見つかった不具合を優先して解消する判断を行いました。

単体試験で重大な不具合が残っていると、その先の結合試験へ進むことができません。結合試験の不具合を先に修正しても、プロジェクト全体は前に進まないためです。

このように、「見つかった課題を順番に対応する」のではなく、「プロジェクト全体を前に進めるために、今解決すべき課題は何か」という視点で優先順位を整理し、顧客と認識を合わせながら進めていくことも、このプロジェクトならではの難しさでした。

今後の展開

今回の基幹システム刷新は、一つのゴールであると同時に、新たなスタートでもあります。

システム稼働後も、顧客は設備管理の高度化や新たな事業への取り組みを進めていきます。

アイエスエイプランも、今回の刷新だけで終わるのではなく、ITパートナーとして継続的に関わり、顧客が今後注力する事業についても一緒に取り組める関係を目指しています。

まとめ

今回は、電力事業者向けプロジェクトを例に、当社の仕事を紹介しました。

このプロジェクトから見えてくるのは、アイエスエイプランが単にシステムを開発する会社ではないということです。

複数社が関わる大規模プロジェクトの中で、要件変更や課題を整理し、「今、何を優先するべきか」を顧客と一緒に考えながらプロジェクトを前に進めていく。それが、このプロジェクトでアイエスエイプランが提供している価値です。

当社の仕事は、「作ること」ではなく「プロジェクトを成功へ導くこと」です。

本記事を通じて、通信キャリア向けプロジェクトとはまた違ったアイエスエイプランの仕事の進め方を知っていただければ幸いです。