採用担当のmisakiです!新人などに対して、実務の中で仕事を覚えてもらう教育手法、OJT。
アイエスエイプランでも、3ヵ月の新卒研修を終え、7月から配属される新卒社員に対してOJTを実施しています。
社内で大切にされているOJTを正しく理解し、OJTを受ける、もしくはOJTを実施できることは、みなさんの更なるスキルアップに繋がります。
今回はそんなOJTについて、現場で起きがちな問題と、アイエスエイプランでの実施方法をご紹介します!
OJTとは
厚生労働省(2010)『平成 21 年能力開発基本調査』によると、OJTは次のように定義されています。
OJT:日常の業務に就きながら行われる教育訓練のことをいう。直接の上司が、業務の中で作業方法等について、部下に指導することなどがこれにあたる。
計画的なOJT:日常の業務に就きながら行われる教育訓練のことをいい、教育訓練に関する計画書を作成するなどして教育担当者、対象者、期間、内容などを具体的に定めて、段階的・継続的に教育訓練を実施することをいう。
厚生労働省(2010)『平成 21 年能力開発基本調査』
このように厚生労働省では、「OJT」と「計画的なOJT」というようにOJTを2つに分けて定義しています。
アイエスエイプランでは、上記の「OJT」と「計画的なOJT」の2つを合わせて「OJT」と定義し、OJT実施前の計画がなされていることを必須としています。
OJTにはこんな落とし穴が…
厚生労働省が行った「平成30年度 能力開発基本調査」の結果によると、計画的なOJTを実施した事業所は62.9%であり、多くの企業で取り入れられていることが分かります。しかしその一方で、世の中のOJTにはこんなNG例も潜んでいると言われています。
NG例①行き当たりばったりOJT
まず紹介するNG例は、「行き当たりばったりOJT」です。
例えば「昨日は●●をやってみたから、今日は▲▲を教えてみようかな」という様に、OJT実施者がOJT対象者に対して突発的に指示を出してしまう場面です。この指示は何の計画もされておらず、ただの「思い付きの指示」に過ぎません。
そもそもOJTには「計画」が不可欠とされており、OJT実施前に作成された計画に沿って進めるものです。逆に言うと、計画が無いものはOJTではありません。
NG例②指導レベル間違いOJT
2つ目のNG例は、「指導レベル間違いOJT」です。
配属初日、OJT対象者は右も左も分からない状態です。そこでOJT担当者は、OJT対象者に対して手取り足取り業務の進め方を指導します。しかし一通り指導が終わると、「じゃあとりあえず進めてみて、分からなかったら質問してね!」と丸投げしてしまいます。
この事象は、OJT担当者の指導レベルと、OJT対象者の発達レベルがマッチしていないことが原因です。指導レベルが間違ったままOJTが行われていると、OJT対象者は徐々に不満が募ってしまいます。
アイエスエイプランのOJT
これまで、OJTに関する2つのNG例を紹介しました。このような間違ったOJTはOJT対象者の不満に繋がり、最悪の場合はOJT対象者の退職に繋がってしまうため注意が必要です。
それでは、アイエスエイプランではどのようなOJTを実施しているのでしょうか?
NG例①に対するアイエスエイプランの対応
NG例①の「行き当たりばったりOJT」では、OJT計画が作成されておらず、突発的な指示が発生している点が問題でした。
このように計画の無いOJTを行う会社が多い中で、アイエスエイプランではOJT実施前に1人1人のOJT計画を立て、その計画に従ってOJTを実施しています。
具体的には、年間計画から3ヵ月ごとの計画、1か月ごとの計画、週ごとの計画..というように、ゴールから逆算したOJT計画を作成します。そして、作成されたOJT計画書に沿って、OJTの実施と振り返りを期間ごとに行っています。
NG例②に対するアイエスエイプランの対応
NG例②の「指導レベル間違いOJT」では、OJT担当者の指導レベルと、OJT対象者の発達レベルの差異が問題でした。
そこでアイエスエイプランのOJTでは、指示の出し方に特化した「SL理論」を活用しています。この理論は、OJT対象者の発達度をD1~D4の4段階に分け、その発達度に応じてリーダーの行動をS1~S4と変えるというものです。
なおこのSL理論を、OJT担当者・対象者がお互いに理解していることで、こんなやりとりも発生します。
OJT対象者:「今S2レベルで指示を貰っていますが、まだまだやり方が分からない状態なので、S1レベルに落としてもらっても良いですか?」
OJT担当者:「分かりました!それではS1レベルで指示をしますね!」
このように双方がSL理論を正しく理解してOJTを進めることで、OJT担当者の指導スキル向上、そして対象者の戦力化に繋がります。
OJT対象者の早期戦力化のために
なお今年度(2020年)からは、プロジェクトにおける新卒の早期戦力化を目的としたOJTの運用改善を行うコミッティ「OJTC」が発足しました。
これまで実施されてきたOJTを振り返り、よりOJT対象者の早期戦力化が期待できるOJTをすべくサポートを行うコミッティです。
そんなOJTCに関する情報は、こちらの記事をチェック!