【新C2Eインタビュー前編】これからは仕事を進める人から、段取りを考える人へ

  • 2025.01.27
  • arima

今回は、新たに誕生した3名のC2Eにインタビューしました。
日々の業務やリーダーとしての苦労など盛りだくさんな内容を2回に分けてお届けします!

プロフィール

写真左から
佐舗 駿、鈴木 はる、福井 寛大

業務内容について

ーそれでは、皆さんの業務内容を教えてください。

佐舗:クライアント企業のITインフラを構築するチームのリーダーとして働いています。クライアント企業の情報システム担当者がシステム開発を進めるには、システムを動かすための環境が必要になるため、その環境作成を僕のチームで行います。いつも決まった環境を用意するのではなく、どんな機能が必要なのかを考えながら作成を進めるのがポイントです。

鈴木:私は物流企業をクライアントとして、倉庫の中での入出庫を管理するシステムの運用と保守開発を行っています。新しい機能の開発をする際に、システムのユーザーは倉庫で作業をする方なので、「倉庫での作業が楽になるからぜひ開発を進めてほしい」と前向きに考えます。

その一方、クライアント企業のIT部門全体という広い視野で見ると、費用対効果が高くない開発にお金をかけるべきでないとしてその開発はやらないという決定になることもあります。システムのユーザーとクライアント企業の両方の立場で物事を考えるのが難しいです。

福井:僕もクライアント企業のITインフラの設計や構築を行っているので、佐舗さんと業務内容が近いです。アプリケーションを扱う場合、ソースコードを変更するとシステムの画面の動きがこう変わると実物を使いながら説明ができるため、IT知識に詳しくない担当者にもイメージしてもらいやすいです。

しかし、インフラを扱うとなると、設定を変更しても見た目が変わることはないため、担当者は何をどうしたら良いか掴めていないところがあります。そこで僕たちが担当者にヒアリングをしながら、求められているものを整理して設計や構築を進めています。

求められるのは、リーダーとしての動き

ー皆さんはチームのリーダーとして、メンバーと一緒に業務を進めていると思いますが、その中でどんなことが難しいですか?

佐舗:業務を進める中で自分からメンバーに作業をお願いすることがあるのですが、メンバーがお願いした以上のことをやってしまうということに悩んでいます。

例えば、システム担当者から「IPアドレス(※1)を付与してください」と依頼があったとします。

この依頼が来たら
①企業で所有するIPアドレスを管理している台帳を見て、使用されていないIPアドレスを一つ探す(このIPアドレスをAとする)
②Aをシステム担当者に知らせる
③台帳上でAを未使用から使用中に変更する

以上3つの工程を進める必要があります。この作業は何度かメンバーにお願いしたことがあったので、今回も問題なく進めてくれるだろうと思って、作業を依頼しました。

しかし、今回は③の後にDNS(※2)の更新もしてしまい、システム担当者がIPアドレスを使えないということが起こりました。

このことから、メンバーから作業が終わったかの報告をもらうだけでなく、その作業が指示した通りに終わっているかを確認するのも自分の仕事であると学びました。

※1
IPアドレス:パソコンやスマートフォンなど、ネットワークに接続する機器に割り当てられた番号のこと。通信相手を指定する際に使用する。

※2
DNS(Domain Name System):IPアドレスとドメイン名(※3)を紐付けて管理するシステムのこと。

※3
ドメイン名:ネットワークやコンピュータを、インターネット上で特定するための名前のこと。

福井:僕もメンバーがお願いした以上のことをすることで悩んでいます。自分がメンバーの時は、自分の作業ができていれば良かったのですが、リーダーとしてメンバーと一緒に業務を進めなければならないとなると、メンバーといかに共通認識を持って進められるかを考えなければなりません。

例えば、実際にシステムが稼働している現場に行って、システムの設定をしなければならないことがあります。その時に、どう設定すれば良いのかを事前に決めて、メンバーに設定に行ってくるようにお願いするのですが、設定後にどのように設定したかを確認すると、事前に決めたものとは全く違う設定にしてしまっているということがあります。

僕は事前に細かく決めたつもりでも、メンバーからすると「ここはどうすればいいのか」と考えなければいけない箇所がまだ残っていたということです。そのため、メンバーが作業を指示通りに終えられているのかを確認することに加えて、ここで確認することは何かを作業前に綿密に決めておかなければいけないということを学びました。

鈴木:私のチームでは、メンバーがお願いした以上のことをしてしまうことはあまりないのですが、ユーザーからの問い合わせを受けてシステムを調査する方向がズレたまま作業を進めてしまうことがあります。

システムを使っているユーザーは全国各地にある倉庫で作業をしています。システムを使いながら作業を進めていると、システムに関して不明点や困りごとが発生します。そこで、私たちがユーザーからの問い合わせをメールで受け付けて、回答しています。

ユーザーは倉庫で作業をしている時に困ったから問い合わせをしている訳で、焦って問い合わせをしているんだろうというのが文面からも伝わってきます。しかし私たちがやるべきなことは、その文面から実際に倉庫やシステムの画面上で何が起こっているのかを読み取ることです。焦って書かれた内容の中から事実とユーザーの解釈を区別し、その上でシステムのどこを調査しなければならないのかを考える必要があります。

そのため、最近はメンバーが調査の方針を立てた時点で私と確認をしてから調査に進んでもらうようにしています。

福井:以前PLの先輩方と集まる会議があり、そこで「段取り八分、仕事二分」という言葉を教えてもらいました。仕事の前の段取りの段階で、その仕事の8割は終わっているという意味で、僕らC2Eの仕事は作業を進めるのではなく、メンバーが作業をうまく進められるように、段取りを考えるということなんだと学びました。

作業の計画をしっかり考えて、メンバーが作業中にどうすればいいのかを考えなければならない余地がなければ、僕らが今悩んでいることは起こらないと思うので、段取りが考えられる人に成長していきたいです。

後編へ続く

ここまで、新C2Eになった3人へ業務内容と業務で難しいポイントを伺いました。メンバーである時には感じなかった苦労に皆さん悩まされているようでしたね。

そして、これからは「段取り八分、仕事二分」を胸に、作業を進める人から段取りを考える人への転換が求められるということも学ぶことができました。

後編では、3人がC2E試験を受験するまでと、これからについて伺いたいと思います!

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