22卒採用の振り返り企画、第三弾!
最終回の今回は、「人材要件編」をお届けします。
アイエスエイプランの選考でも特徴的な「課題選考」を例に、これまでの人材要件と選考方法の変化についてご紹介したいと思います。
アイエスエイプランの”課題選考”とは?
課題選考の目的は、学生の調査力や分析力、思考力などのチェックをすることです。学生たちには、主に答えの無いような問題に対して、調査した内容や自身で考えたことをもとにして回答を作ってもらっています。
なぜ”課題選考”を取り入れたのか
他社の人事担当の方や、選考を受けた学生からも「面白い選考ですね」と珍しがられることが多い「課題選考」。なぜこのような選考スタイルを取り入れることになったのでしょうか?
課題選考を導入する前は、適性検査(基礎学力検査+ストレス耐性チェック)と面接のみを行っていました。しかし、採用における人材要件のレベルが上がるにつれて、適性検査だけではアイエスエイプランにマッチする学生を見極められなくなってきてしまいました。
服部泰宏氏の「採用学」によると、採用手法別の活躍人材を見極める効果について、次のような結果が得られています。(※1)
この結果から、活躍する人材を見極めるには、実際に仕事をさせた成果から仕事のスキルを測定する手法である「ワークサンプル」が最も高い効果を持つことが分かります。そして、今回紹介する「課題選考」は、このワークサンプルの手法に基づいており、「アイエスエイプランに沿った考え方ができるか」「調査をもとに根拠を示した論理的な説明ができるか」を測っています。
(※1)服部泰宏(2016)『採用学』(新潮社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4106037882/
毎年、試行錯誤を続けて課題を作成しています
課題選考を初導入!20卒採用
課題選考を初めて取り入れた20卒採用の人材要件は、「深く調べて結論を導き出せる人」でした。この時に重視していたのは、きちんとシステム開発が行えること。システム開発の中でも特に求められるのが、問題が起きた際に原因を調査し、得られた情報の積み上げを行い解決へ導く「ロジカルシンキング」の能力です。こうした背景から、SECTION3(項番6~9)にてロジカルさを測る課題を取り入れ、能力を測定しました。
ロジカルさだけでは足りない…!?21卒採用
課題選考を導入して2年目。21卒採用の人材要件は「顧客に提案できる人」としました。
ロジカルに考え、システム開発ができる人たちを採用することができた20卒採用。そんな20卒採用から更なるレベルアップを目指した結果、仕事の拡大をするために提案型の仕事ができる人が必要と考えました。
提案ができるための要素として、ロジカルさは継続して必要と判断したものの、ロジカルさだけでなく「調査分析」ができることも条件に加えました。例えば「ISA-005:鏡はどうして左右反転してる?」では、調査をしたうえで自身の考えを述べる能力が問われています。
前年度の要件を更にレベルアップ!22卒採用
課題選考を導入して3年目の22卒採用。人材要件は21卒同様としつつも、更に高みを目指したい!と考えました。
更に高める必要があると考えた要素が「思考力の活用」。システム開発の中で問題が起きた際に一番大切なのは課題を解決することであるため、不具合を特定する時間が限られる場合もあります。時には前提を疑ってかかるクリティカルシンキングや、物事の見方を変えて全く新しい答えを出すラテラルシンキングも必要とし、こうした新たな思考力を測る問題を導入することとなりました。
【例】
クリティカルシンキング:「ISA-004:そのエコ活動本当にエコ?」
ラテラルシンキング:「ISA-005:どうしてもカップラーメンが食べたい」
加えて、自身のキャリアを考え作っていけるような人材が必要と考え、フレームワークを用いて自身のキャリアプランを考える問題も追加しました。
4年目もパワーアップし続ける課題選考
現在進行形で進めている23卒採用の人材要件は、「顧客の経営課題からIT戦略を考えられる人」です。以下のような内容を新たに加えています。
①キャリア開発
22卒採用の「ISA-003:アイエスエイプラン入社後のリーダー計画」では、SWOT分析のような自己分析のフレームワークを用いて、リーダー計画を立ててもらう問題を出していました。ただ、本人のキャリア開発に重きを置いて考えてみると、フレームワークを活用した個人的な分析にはあまり意味が無いことが判明しました。
そのため23卒採用では、会社に関する記事(https://isa-plan.jp/topics/)を読み、自分のキャリア形成に影響を受ける記事と受けない記事の取捨選択ができるかを測る問題を追加しています。
(ちなみに記事を読んで情報収集してもらうことの裏の目的として、「会社の理解を深めること」が設定されていたりします。)
②数値目標
会社の中で、C2Eなどのキーポジションとして活躍をしていくために必要なのが、KPI(最終目標の達成に向けた行動を評価するための指標)が考えられることです。顧客の事業拡大を支えるためには、「xxxというKPIを設定して、この数値を実現できるようにプロジェクトを実施します!」と目標への道のりを明らかにした提案を作ることが必要です。
そんなKPI設定の能力を測定するために、「ISA-005:愛の価値をお金にすると?」といった、自身で数値を設定したものを説明する問題を増やしました。
最後に
こうして過去4年ほどの採用を振り返ってみると、どの年も同じ採用を行っていないことが分かります。毎年変わりゆく経営課題と人材要件に合わせて、選考方法もアップデートし続けているんですね。
これまで全3回に渡って22卒採用の振り返りをお届けしてきましたが、ただ振り返るだけでなく、採用のリアルな裏側までお見せ出来たのではないかと思います。ぜひ少しでも採用に興味を持ってくださった方がいれば、コメントをお待ちしております!